退職撤回~社会人4年目のまとめ~

仕事
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こんにちは。ペペ子(@pepeko_segirlです。

SIer でSEをしています。

 

社会人になって4年が過ぎました。

 

毎年年度が変わるたびに1年間の仕事の振り返りを記事にしております。

 

社会人3年目を終えた際に書いた振り返り記事は以下です。

 

 

上記の記事では「現職を辞める」と豪語していますが、結論まだ辞めていません(笑)

 

社会人4年目の始めに「今年いっぱいで辞める」と上司に伝え、退職予定時期ギリギリまで辞めるつもりでいました。

 

しかしいざ退職面談となったときに、「本当にこれでいいのかな?」と自問自答し、「やっぱり今は現職に残ろう!」と手のひら返しをしました。

 

自分の価値観がブレにブレた一年でしたが、同時に自己理解が深まった一年でした。

 

なぜ退職しようとしたのか、そしてなぜ退職直前で踏みとどまったのか。

 

今回はそんな話をします。

 

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退職しようと思った理由

 

退職しようと思った理由は大きくふたつあります。

 

ひとつめは、東京を離れて地方に移住したいと思ったからです。

 

東京は人が多すぎて通勤にしても遊びにしても疲弊することが多いなと感じており、彼氏と「地方都市に移住したいね」と話すことが多々ありました。

 

社会人3年目の終わりぐらいに地方移住熱が最高潮に高まり、彼氏と「一年後に移住しよう!」となりました。

 

2つ目の理由は、今の仕事をずっと続けるのはしんどいかもと感じていたことです。

 

3年も働くと、その会社で歩むであろうキャリアパスがなんとなく見えてきます。

 

そのキャリアパスが私にとってはあまり魅力的ではなかったし、社内にロールモデルとなるような先輩社員もいませんでした。

 

人として尊敬できる先輩はたくさんいるのですが、順調にキャリアを重ねている先輩方はもれなく激務をこなしております。

 

激務に耐えてまで今の会社でのキャリアが欲しいか?と考えたとき、その答えは「No」でした。

 

そのため、移住をきっかけにIT業界から足を洗おうと思いました。

 

そのときはちょうどファイナンシャル・プランニングの勉強にはまっていたので、FPとして独立しようと思っていました。

 

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退職を撤回した理由

 

上司に退職宣言をしてから意気揚々と移住・起業の準備をしておりましたが、退職の時が近づくにつれて想定外の出来事が立て続けに起きました。

 

ひとつめは、彼氏の心変わり。

 

移住を決めたときは意気揚々と移住計画を立てていたのですが、1~2か月ぐらい経つと「やっぱりしばらくは東京でいいかも」と彼氏が言い始めました。

 

彼氏と移住する話自体はここで無くなったのですが、私の会社を辞めたいという気持ち自体は変わらず、移住するという建前で会社と退職交渉を続けていました。

 

2つめの予想外はコロナです。

 

退職意志を上司に告げたときは、まだ1回目の緊急事態宣言が出る前で、毎日出社をしていました。

 

ところが退職意志を告げたあとに東京でもコロナが猛威を振るい、強制的に仕事がフルリモートとなりました。

 

そして「このままフルリモートが続けば会社を辞める必要もないかも?」という考えが浮かびましたが、それでもまだ「会社員を辞めて独立してみたい」という思いは強かったので、退職交渉を進めていました。

 

ところが、退職間近で自分の心境が大きく変わりました。

 

退職意志を伝えてから退職1か月前ぐらいまでは、

「一刻も早く辞めたい」

「辞めたあとの生活が楽しみ」

という思いでいっぱいでした。

 

しかしいざ退職の日が近づくと、暗いもやもやとしたものが自分の中で広がっていきました。

 

「あれ、本当にこれでいいんだっけ?」と考えることが増え、退職後の明るい未来を描くことができなくなりました。

 

あれだけ辞めたかったのに、いざ退職が近づくと「組織を離れて一人になる」ということが急に怖くなったのです。

 

退職宣言をしてから着々と進めていた起業の準備にも手がつかなくなってしまったので、一回立ち止まって本当に退職するのかを本気で考えることにしました。

 

その際、2つの本を読みました。

 

ひとつめの本はこちらです。

 

『人はなぜ「自由」から逃走するのか エーリヒ・フロムとともに考える』仲正昌樹

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もうこの本を手に取った時点で、組織から脱退して自由になることに恐怖を感じていたんだということが分かりますね(笑)

 

”気が付かないうちにアイデンティティを喪失してしまった人は進んでいくべき方向を見失い、しょっちゅう意見を変える匿名の「権威」に引きずり回されているだけと気が付いてもそれに逆らうことができない”

 

このような一節がそのときの私にグサグサと刺さりました。

 

そして、「会社を辞めたところで、脱サラを推奨する自称起業家やインフルエンサーのような別の権威に振り回されるだけなのでは?」と冷静になりました。

 

次に読んだ本がこちらです。

 

『仕事選びのアートとサイエンス 不確実な時代の天職探し』山口周

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天職をみつけるための思考や行動様式を著者の経験を踏まえて説いている本です。

 

こちらの本の中では、”逃げの転職を検討する際に「あと半年待てないか」を考えてほしい”という主張が特に響きました。

 

半年待った方がいい理由は、”今はしんどいと感じていることも半年経てば時間が解決してしまう可能性があり、今後改善する可能性が少しでもあるなら「今の状況がつらい」という理由だけで転職してはもったいないから”ということでした。

 

また、状況が悪いときは精神的にも肉体的にもエネルギーレベルが落ちているので、人生を大きく左右する決断をするのはリスクが大きいという理由も述べられていました。

 

著者の「何もしないで待つのも立派な戦略」という言葉に後押しされ、現職に留まることを決意しました。

 

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まとめ

 

以上、私が退職意志を告げてから退職を撤回するまでの経緯をお話しました。

 

今回の経験で学んだことが3つあります。

 

ひとつめは、「自分はひとりで生きていけるほど強くない」ということです。

 

私は会社を辞めてFPとして独立しようとしましたが、いざ会社を離れようとしてみると、

 

  • 誰にも管理されない自由な生活が怖い
  • 社会から離れて人間関係が希薄になるのが怖い

 

といった感情がぶわっとこみあげてきました。

 

自分にとって「人とのつながり」は思った以上に大事な要素なんだと分かりました。

 

今後も今の仕事が嫌になることはあるかもしれませんが、社会および人とのつながりを得るために、転職をしてでも会社員は続けようと思います。

 

2つめの学びは、「起業をするなら会社員と並行してやった方がいい」ということです。

 

私は「いざとなったらIT業界に戻ってくれば大丈夫」と安易に考えて、FPとしての売上がないまま独立をしようとしていました。

 

今考えると大変無謀で浅はかな考えですね。若気の至りだなと思います。

 

売上の見込みが立たないまま独立したらそりゃ不安でぐらぐらになるに決まっています。

 

今はもうFPとして起業したいという気持ちはありませんが、今後もしまた何か起業したいと思ったとしたら、会社員をしながら週末起業をしようと思います。

 

3つめの学びは、「仕事はいつでも辞められる」ということです。

 

一度も退職を申し出たことがない場合、「いつでも辞められる」と頭では分かってはいても、退職の流れをイメージできないので「そんな簡単には辞められない」と思いこんでしまうと思います。

 

でもこれが一度退職申出をしてみると、「あ、案外会社を辞めるのって簡単なんだな」ということが実感として分かります。

 

もちろん会社によっては強く引き留められたり、揉めることもあると思いますが、法律上は退職日の2週間前までに退職届を提出すれば退職可能なのです。

 

「辞めようと思えば辞められる」というイメージを肌感覚で持っているかどうかで、仕事上のメンタル安定度合はだいぶ変わってくると思います。

 

おそらく仕事で鬱になってしまう原因のひとつは、「逃げ道をイメージできない」ことだと思います。

 

退職という逃げ道がイメージできていると、仕事がしんどいときも「最悪辞めればいい」と考えられますし、そう考えることで心が軽くなって、逆に「もう少し頑張るか」と思えたりします。

 

ただし私のように実際に「退職する」と言って、退職直前で「やっぱやーめた」と撤回すると、その年の評価は下がる可能性が高いのでご注意ください(私は下げられました)。

 

ひとつの会社で勤め上げるのであれば評価は重要かもしれませんが、転職することで評価はリセット可能です。そのため、評価はあまり気にしないことにしています。

 

常に色んな選択肢を考えて、人生を楽に生きていきたいと思います。

 

それでは。

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